読み物
日々の記録だけでは分からないことを説明します。数字がどう確認されているのか、国によって何が違うのか、記録に出てくる言葉は何を指すのか。死刑制度への賛否には立ち入りません。賛成も反対も書かず、起きていることと、その仕組みだけを書いています。
「今日の記録なし」が意味しないこと
世界の死刑執行の数は、なぜ後から増え続けるのか。イランの公式発表が1割にとどまる理由、中国の数字が存在しない理由、日本時間への換算でずれる日付。この記録の読み方と限界。
世界世界の死刑のいま — 2025年に何が起きたか
確認された執行は2,707件で44年ぶりの高さ。一方、死刑を廃止した国は145か国に達しました。増えているのか減っているのか、相反する2つの流れを整理します。
イランイランの死刑 — なぜ世界の8割が1国に集中するのか
2025年の執行2,159件。麻薬犯罪、キサース、政治的な罪名、そしてアフガニスタン人が多い理由。公表されない9割を誰がどう確認しているのか。
サウジアラビアサウジアラビアの死刑 — 発表は出るが、方法は明かされない
執行のたびに内務省が氏名と罪状を発表する国。しかし執行方法だけは公表されません。キサース・タアズィール・ハッドという3つの区分と、発表の読み方。
米国米国の死刑 — 州によってまったく違う
死亡宣告の時刻まで公表される唯一の国。なぜそうなっているのか。製薬会社が供給を拒否して起きたこと、窒素ガスの導入、判決から執行までの30年。
日本日本の死刑執行はどう決まり、どう行われるか
誰が命令するのか。なぜ「6か月以内」と定められているのに10年以上かかるのか。執行しない日、当日の朝に告げられる告知、立会人、執行後の公表まで、条文にそって説明します。
争点麻薬犯罪と死刑 — なぜ国際的に問題とされるのか
人を殺していない人が死刑になる。国際人権法が死刑を「最も重大な犯罪」に限るとしている理由と、適用を続ける国の言い分。執行されているのは誰か。
争点冤罪と死刑 — 取り返しがつかないということ
袴田事件では、死刑確定者が58年後に無罪となりました。執行後に再審が請求された飯塚事件。米国に残る免罪の記録。誤りが起きる場面には共通点があります。
用語記録に出てくる言葉
キサース、ディーヤ、タアズィール、ハッド、モハーレベ。イランやサウジアラビアの罪状に使われる言葉と、世界の執行方法を、記録を読むために必要な範囲で説明します。
争点未成年のときの犯罪と死刑 — 世界で禁じられているはずのこと
18歳未満のときに犯した罪で死刑にすることは、2つの条約が禁じています。それでも執行が続く国があります。米国が2005年に禁止した経緯と、日本の関光彦の事案。
争点女性と死刑 — 数は少ないが、事情が違う
執行される人の大半は男性です。しかし女性の事案には特有の背景が報告されています。妊娠中は執行されない規定、家庭内暴力との関係、イランでの増加。
世界死刑を廃止した国は、どうやってやめたのか
145か国が死刑を使っていません。しかし多くの国で、廃止は世論の賛成を待って行われたわけではありませんでした。フランス、韓国、そして日本の位置。
国際法国連と死刑 — 禁止はしていないが、狭めてきた
「国際法で禁止されている」は正確ではありません。何が法的な禁止で、何が拘束力のない勧告なのか。日本が受けている勧告の中身も含めて整理します。